個人タクシーの開業

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介護タクシー歴15年の実務経験を活かして、一般の個人タクシーを開業したいと考えております。事業内容を見直す上で非常に重要であり、近い将来の最も具体的な目標となります。一般乗用旅客自動車運送事業として、介護タクシーと個人タクシーの組み合わせはかなり有効的です。どちらもメリットとデメリットがありますが、組み合わせる事によってそれぞれのデメリットが軽減されます。そして最終的には個人タクシーのみに限定して、60歳以降も出来るだけ長く仕事を続けられる様にしたいと考えております。

一般の個人タクシー開業の理由は三つあります。一つは体力的な問題です。介護タクシーは運転の他に利用者の介助があります。利用者は自力歩行が困難であったり寝たきりの状態が多いので、その場合は必ず介助が必要です。例えばベッドから車椅子への移乗やベッドからストレッチャーへの移乗で、それぞれ逆の移乗もあります。場合によっては階段の上り下りなどの危険な介助もあります。動けない人を介助するにはそれなりの体力と専門的な技術が必要になります。もし介助で失敗した場合は重大な事故につながります。要介護者と介助者のそれぞれにケガなどの危険なリスクが伴います。現在54歳ですが体力的な今後への不安があります。将来的には体力面を考慮すると、利用者の介助を必要としない個人タクシーの方が良いと考えられます。

もう一つの理由は経営的な問題です。介護タクシー福祉車両を用いて営業します。福祉車両は専用のスロープやリフトが附属された特殊車両なので、一般の普通車と比べて車両の価格が高いです。他に車椅子やストレッチャー・踏み台などの福祉用具も必要となります。一般の個人タクシーと比べて、初期投資や維持管理・車両等の更新などに費用が掛かります。ところが運賃は個人タクシーとほぼ同じです。介助料をサービスしている今の現状では採算が合いません。そして乗降介助に時間が掛かる為に件数が制限されます。介護タクシー開業当時から経営面を考慮すると、営業効率の良い個人タクシーの方が利益率が高いと考えております。

もう一つの理由は営業形態の問題です。介護タクシーは基本的に完全予約制で「流し」や「待ち」が出来ません。営業時間帯はほぼ日中に限られ、夜間の注文はほとんどありません。逆に一般の個人タクシーは「流し」や「待ち」で効率良く営業が出来ます。そして日中の時間帯よりも夕方から夜間の時間帯の方が需要が多いです。状況によっては営業時間を夜間に限定して動く事も可能となります。昨年からの新型コロナウイルス感染の影響で今は夜間の営業が厳しい状況ですが、感染が落ち着いた後には問題ないと考えられます。お客様のニーズに合わせて営業時間帯を選択する事が出来るので、営業形態を考えても個人タクシーの方が有利であると考えられます。

一般の個人タクシーを開業するには実務経験や無事故無違反などの厳しい要件があります。介護タクシーと比べて簡単に開業する事が出来ません。実際に実現するか分かりませんが、少しずつ準備を進めております。今年は介護タクシー開業から15年の節目なので、今後や老後の事を考えて事業内容を見直したいと思っております。そして60歳を過ぎても仕事を続けられる様に頑張ります。