N-ONEでレース参戦

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2014年から軽自動車のナンバー付きワンメイクレース「ホンダN-ONEオーナーズカップ」がスタートしました。軽車両のJAF公認レースとして当初から注目を集め、参加台数が年々増加している人気の高いレースです。N-ONEレースでの一番の魅力は何と言っても低コストでレースに参加出来る事です。軽車両なので初期投資やランニングコストが普通車と比較するとかなり安く抑えられます。そしてもう一つの魅力は参加車両がCVTのオートマミッションである事です。近年ではAT限定の自動車運転免許を取得する若者が増えておりますので、このレースであればAT限定でも参加が可能となります。何かと敷居が高いと言われるモータースポーツですが、N-ONEであれば誰でも気軽に参加する事が出来ます。

逆を言えばマニュアルミッションにこだわりのあるドライバーからは敬遠されるかもしれません。実は長年レースを続けてきた私もその一人で、最初は全く興味がありませんでした。レース車両はマニュアル車との強い固定観念があり、シフトチェンジやヒール&トゥなどもレースの楽しさだと思っております。しかしながらレース活動に関して悩んでいた時期に、偶然にもN-ONE参戦の機会が与えられました。N-ONEオーナーズカップは人気のあるレースなので、どんなもんか気分転換に出てみようと考えた事が参戦のきっかけです。そして軽い気持ちで地元のスポーツランドSUGOだけスポット参戦する事になりました。

2015年N-ONEオーナーズカップ第9戦スポーツランドSUGOがN-ONEのデビュー戦です。ファイナル戦直前のレースでしたので、シリーズ争いをしているレギュラーメンバーはほぼ全員参戦しておりました。車両に慣れるため事前に1回だけ練習をしてからレースウイークの専有走行となりました。車両はかなり特殊で最初は色々と苦労しましたが、徐々にCVTや低燃費タイヤに慣れる事が出来ました。足廻りは車高調整式ダンパーなのでしっかりしていますが、エコタイヤの性能が低すぎて違和感が強いです。CVTは最初のうち何か物足りなさを感じますが、慣れてくるとブレーキングやコーナーリングに集中が出来て良い感じになります。車両オーナーやメカニックのお蔭もあり、専有走行の結果は意外にもトップで終える事が出来ました。

金曜日の専有走行から予選・決勝までの3日間全て良い天候に恵まれ、本番も晴れのドライコンディションで行われました。土曜日の予選は精神的なプレッシャーに負けてしまい悔しい3位。日曜日の決勝はスタートで後車に抜かれて4位となり、最後までそのままの順位でゴールとなりました。表彰台は確実と思っていましたので、非常に悔しい残念な結果となってしまいました。この時の悔しさが今でも忘れられず、表彰台に上がる事を目標にその後も参戦を継続しております。なかなか目標は達成出来ませんが、今後も諦めずに挑戦を続けたいと思っております。

N-ONEオーナーズカップは誰でも気軽に参加が出来る楽しいレースです。特殊な車両で多少はクセがありますが、年齢性別は関係なくどなたでもすぐに慣れると思います。他のワンメイクレースと比べると参戦コストもそれほど掛かりません。レースに興味や関心のある方には入門用として最適なレースだと思います。モータースポーツ人口の底上げをする意味でも大切なカテゴリーだと思います。今後のレース活動において自身が楽しむ事はもちろん、これから新たに始める方々へのアドバイスやサポートも続けて参ります。レースには環境問題や省エネ問題など厳しい側面もありますが、出来るだけ多くの方々にモータースポーツの楽しさを伝えたいと思っております。